Factsheet

グリーンストーンはデジタルライブラリーコレクションを構築し頒布するソフトセットです。ディジタル・ライブラリー自体ではなく、ディジタル・ライブラリー構築用のツールです。完全に検索可能で、メタデータが付与されたデジタル・ライブラリーの形態でインターネット上での情報と出版の新規の手法を提供します。グリーンストーンはユネスコとベルギーのHuman Info NGOの協力のもとに開発され頒布されています。オープンソース、多言語のソフトであり、GNU General Public Licenseの同意のもとで発行されています。デベロッパーは『情報技術の社会的意義への喚起および社会的意義を考慮した情報技術の利用の包括的アプローチの必要性への貢献』に対して 2004年度の IFIP Namur賞を受賞しています。

テクニカル

バージョン

このソフトには2つの主要バージョンがあります

Greenstone3は、2000年(Greenstone2)に開発したオリジナルのデジタルライブラリソフトウェアの完全な再設計と再実装をしたものです。これは、以前のソフトウェアのすべての機能を内蔵し、下位互換性があります。Greenstone2コレクションのインポート機能は、既存のユーザーの新しいソフトウェアへの移行を支援するためにグリーンストーンライブラリアンインタフェース(GLI)で提供されています。 Greenstone3は、Javaで書かれており、XML変換(XSLT最初のデジタルライブラリソフトウェアの開発を始めてから登場したJava認証・承認サービス(JASS))などの多くのWebテクノロジーを活用しています。これらの技術によりGreenstone3は、それが提供する機能において、高度なカスタマイズと拡張可能性を備えています。これとは対照的に、Greenstone2はC ++で書かれており、自己開発したオーダーメイドの形式と構文を多用しなければなりませんでした。これはその時点で利用可能なウェブ技術が不足していたためで、機能が限定されたばかりでなく、オーダーメイドの構文のため、ユーザーが、どのようにソフトが動くかを詳述したドキュメントを提供する上で完全に我々に依存する事を意味しました。

Greenstone3は開発中で、ダウンロードをおすすめします。以前のバージョンのGrenstone2のメンテナンスも行っています。

プラットフォーム

グリーンストーンはWindows, and Unix/Linux, and Mac OS-Xのすべてのバージョンで動作します。インストールは非常に簡単です。デフォルトのウインドウズのインストールは制御が必要ありません。エンド・ユーザーは個人のパソコンやワークステーションに案内に沿ってグリーンスト-ンをインストールします。機関ユーザーはウエブサーバー上でグリーンストーンを走らせますが、標準のウエブサーバーソフト(Apacheなど)とともに動作します。

相互運用性

グリーンストーンは現代的な標準を使用して高度な相互運用性を有し、Open Archives Protocol for Metadata Harvesting (OAI-PMH)によってあらゆるコレクションに使用できるサーバーを組み込んでおり、グリーンストーンは OAI-PMH によってドキュメントを集め、コレクションに加えます。いかなるコレクションもMETSにエクスポートできます。(グリーンストーンのMETSのプロファイルは、METSの編集部によって承認され http://www.loc.gov/standards/mets/mets-profiles.htmlで出版され、グリーンストーンはMETS形式のドキュメントを取り入れることができます。いかなるコレクションも DSpace's batch import programによって準備された DSpace にエクスポートでき、どのDSpaceコレクションもグリーンストーンにインポートできます。

インターフェース

グリーンストーンには2種類のインタラクテイブなインターフェース、すなわちリーダー・インターフェースとライブラリアン・インターフェースがあります。エンド・ユーザーはリーダー・インターフェースを通じてウエブ・ブラウザー内で動作するデジタル・ライブラリーにアクセスします。ライブラリアン・インターフェースはコレクションの資料を収集しやすくし、メタデータを追加することによってコレクションを充実させ、ユーザーにコレクションが提供する検索とブラウジング機能をデザインし、コレクションを構築し提供するJAVAにもとづいたグラフィカル・ユーザー・インターフェース(appletとしても利用できます)です(必要な場所にあるウエブからダウンロードします。)

言語

グリーンストーンの特徴は多言語性にあります。読者のインターフェースは以下の言語が利用できます。:アラビア語、アルメニア語、ベンガル語、カタラン語、クロアチア語、チェコ語、中国語(簡体字、繁体字)、オランダ語、英語、ファルシ語、フインランド語、フランス語、ガリシア語、グルジア語、ドイツ語、ギリシャ語、ヘブライ語、ヒンディー語、インドネシア語、イタリア語、日本語、カンナダ語、カザフ語、キルギス語、ラトビア語、マオリ語、モンゴル語、ポルトガル語(ブラジル版とポルトガル版)、ロシア語、セルビア語、スペイン語、タイ語、トルコ語、ウクライナ語、ベトナム語
ライブラリアン・インターフェースと完全なグリーンストーンのドキュメンテーション(広範な)では、英語、フランス語、スペイン語、ロシア語が利用できます。

メタデータ・フォーマット

ユーザーはライブラリアン・インターフェースの内部でインタラクテイブにメタデータを定義します。これらのメタデータはあらかじめ定義されています。:

  • ダブリン・コア(限定および非限定)
  • RFC 1807
  • NZGLS (New Zealand Government Locator Service)
  • AGLS (Australian Government Locator Service)

新規のメタデータセットはグリーンストーンのメタデータ・セット・エデイターによって定義できます。『プラグイン』は異なった形式の外的に準備されたメタデータやXML, MARC, CDS/ISIS, ProCite, BibTex, Refer, OAI, DSpace, METS以外のプラグインを取り入れるのに使用されます。

ドキュメント・フォーマット

プラグインはドキュメントを収集するのにも使用されます。テキストドキュメントには、PDF, PostScript, Word, RTF, HTML, Plain text, Latex, ZIP archives, Excel, PPT, Email (various formats),source codeなどのプラグインがあります。マルチメディアのドキュメント用には、Images (any format, including GIF, JIF, JPEG, TIFF), MP3 audio, Ogg Vorbis audioなどのプラグインがあり、MPEG, MIDIなどのオーデイオ・フォーマット用に作成されたジェネリック・プラグインがあります。

ユーザーベース

ディストリビューション

すべてのオープン・ソース・プロジェクトと同様、グリーンストーンのユーザ名検索基点は不明です。これはオープンソースソフトのデイストリビューション・センターであるSourceForgeによって頒布されます。

SourceForge経由での頒布: 11/2000
それ以来の月毎の平均ダウンロード: 5000
で現在運用しています 3800
ダウンロード総数(2015年6月1日現在) 949156
Windows / Linux / Mac /ソースの割合 76% / 13% / 8% / 3%
ダウンロードした国数 170
グリーンストーンeメールリスト加入者数 770

サンプル

公共のグリーンストーンのコレクションのサンプルがexamples ページでご覧になれます。

ユーザー調査

http://greenstonesurvey.wordpress.com/greenstone-user-and-developer-survey-results/これが 2009年にノースキャロライナ大学のラウラ・シェブルによって実施されたグリーンストーンのユーザーの調査結果です。

国連機関

などのグリーンストーンへの関心

  • ユネスコ、パリ
    は全プログラム用の情報の一部としてグリーンストーン・ソフトの頒布を支援しています
  • 国連食料農業機関、 ローマ(FAO)
      Information Management Resource Kit はグリーンストーンをデジタル化とデジタルライブラリーの自習用モジュールの(唯一の)デジタル・ライブラリーのサンプルとして使用しています。
  • Institute for Information Technology in Education (IITE)、モスクワ
    はグリーンストーンを実務用に使用する教育用デイジタルライブラリー教育集中コースを委託しました。
  • 国連大学(UNU)、日本
     2つの国連大学の資料のCD-ROMコレクションが作成されています。

人文科学コレクション

グリーンストーンは人文科学のコレクションを作成し全世界の発展途上国にCD-ROM で配布するためにベルギーのHuman Info NGOによって使用されています。Michel Loots [email protected])にご連絡ください。

人文科学コレクション数: ~40
それぞれの年間の分布: ~5,000

研修

研修はデイジタル・ライブラリー・ソフトの広範な普及の隘路になっています。多くの国際的研修コースが運営されています。